【恋愛工学とは何か】ぼくは愛を証明しようと思う 徹底解説 その16
前回まで
ついに永沢から恋愛工学を教えてもらえることになったわたなべ。永沢が出した恋愛工学を教える2つの条件を快諾し、1日に50人の女性に会う計画を聞く。1年に3人ほどの出会いだったわたなべが1日50人もの女性と会えることができるのだろうか。
恋愛工学 ぼく愛 徹底解説 その16
恋愛工学を永沢から教えてもらえることになったわたなべ。
だが、1日に50人の女性と出会うと言っていた永沢の言葉をいまいち信じることができなかったまま、10月の最初の土曜日の昼過ぎにわたなべは永沢と落ち合う。
「さあ、これからトライアスロンのはじまりだ」
トライアスロンと聞いてわたなべは驚く。こんな東京駅のど真ん中で私服で運動するわけなんてない。
「トライアスロン?」
「週末の街コン→ストナン→クラナンのサーキットで、1日で50人以上の女にアタックする。それがトライアスロンだ」
いまいち状況が飲み込めないままのわたなべをよそに、二人は事前に永沢が申し込んでくれていた街コン会場へと足を運ぶ。
街コンとは、週末の飲食店のアイドルタイムであるランチ終了〜ディナー開始までの時間に、出会いを求める男女を集めて出会う機会を作るイベント。
大体は会場周辺の数店舗の飲食店の協賛の元、企画されることが多い。
今回は男100人、女100人ほどの規模だと永沢は推測する。
「しかし、実際にしゃべれる女の数は10人ってとこだな」
受付を済ませ、参加者の目印であるリストバンドと参加者コードが書いてあるカードを受け取り、指定の居酒屋へと向かう。
周辺にはわたなべたちと同じリストバンドをつけた男ふたり、または女ふたりのペアが地図を見ながら歩いていた。
「あ、あそこの赤い看板の居酒屋ですね」
わたなべが対象の居酒屋を発見し、二人はその店内へと入って行った。
恋愛工学生の視点
永沢からとにかく試行回数(女性と出会う機会)を増やそうと提案されたわたなべ。
モテ = ヒットレシオ × 試行回数
という、恋愛工学上のモテ方程式、スタティスティカルアービトラージに沿って考えれば至極当然だと言えよう。
1年に5人未満しか女性との出会いがない非モテのわたなべは、とにかく数打ちゃ当たるの考えで女性ととにかくたくさん出会ってアプローチしていくしかない。
出会いのトライアスロンとして最初に永沢が選んだのが、街コン。
数十人規模で異性と出会いたいという目的を持った男女が集まる街コンならば、わたなべにとってトライしやすいイベントである。
合コンなどでは多くても5〜6人程度しか出会えないし、いきなり街に出て見知らぬ女性へ声を掛けるのは非モテのわたなべにとってはハードルが高い。
さすが永沢さん、と言ったところだろう。
さて、いよいよ船に乗って恋愛市場という大海原に漕ぎ出した非モテのわたなべまさき。
恋愛工学というコンパスを駆使して、無事にわたなべは非モテを脱出し新たな大陸という名の女性たちと出会えるのだろうか。
多くの女性と出会っていく中で、恋愛工学のテクニックは本当に女性にワークするのだろうか。
次回へ続く
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