【恋愛工学とは何か】ぼくは愛を証明しようと思う 徹底解説 その21
前回まで
道聞きルーティーンから今日一番の美女2人組と20分だけのグループデートにこぎつけたわたなべと永沢。タイムコンストレイントメソッドによって設定した20分間だけ、というのが彼女たちのOKを出すハードルを下げたのだった。
恋愛工学 ぼく愛 徹底解説 その21
1分後に目当てのパブに到着した4人は早速ビールで乾杯した。
メガネをかけた方の女の子の名前は真希、仕事は自動車ディーラーの受付。もう一人のワンピースの女の子の名前は理香子、宝石店の店員。学生時代のバイト先で友達になったという。
彼女らも当然わたなべと永沢の仕事や関係性を聞いてくる。
わたなべがディーラーで働く真希に最近はどんな自動車が売れているか聞く。
「やっぱりまだハイブリットが人気かな」
すると、わたなべは以前仕事でハイブリット車に搭載されている回生ブレーキ(ブレーキ作動中にバッテリーを充電するシステム)について詳しく説明し出した。
もちろん難しい話は受付の真希にはわからない。
「わたなべくんってなんでも知っているんだね」
「こいつは本当に物知りなんだよ。まじめに付き合うなら、渡辺みたいな奴がいいんじゃないかな」
永沢が言う。
「ハハハ」と笑う理香子。真希はニヤニヤしている。
すると、おもむろに永沢が時計を見た。
「もう3時59分じゃないか。20分間のグループデートはこれでお終いだ。」
「えっ、本当に20分間だけなの?」
理香子が聞き返す。
「俺たちはもう行かないといけない。楽しかったよ」
残念そうにする理香子。すかさずわたなべが連絡先交換を打診する。
「またグループデートとかしませんか?連絡先を交換しましょう」
こうして4人の20分間だけのグループデートは宣言通りに20分で終了した。
だんだんと女の子との会話に慣れてきたわたなべは、自分の中に湧き出る自信に気が付き始めていた。
恋愛工学生の視点
永沢が提案した「20分間だけのタイムコンストレイントメソッド」により、真希と理香子のOKするハードルが下がり見事に連れ出しに成功する。
やはり、時間制限をするタイムコンストレイントメソッドの威力は強力と言わざるを得ないだろう。
自分自身も、ストナンやバーナン(バーでのナンパ)の時は、
「5分だけいっぱい飲もう」
「一杯だけ付き合ってよ。すぐに飲むからさ」
とタイムコンストレイントメソッドをほぼ使用することにしている。この方が女の子が応じてくれる確率が高いからだ。おそるべし恋愛工学。
4人でパブに入った後の会話で、わたなべは直さなければならない箇所がある。恋愛工学生としては見逃せない場面だ。
自動車の回生ブレーキについて、聞かれてもしないのに詳しく真希に話していた。
女性は基本的におしゃべり好きだ。自分の話をしてフンフンと聞いてもらいたいと常に思っている。
わたなべがどんな仕事をしていて、どんな案件に携わっているのかなんてほとんど興味がないのだ。
永沢さんがうまく助け船を出して場が和んだからいいものの、あのまま続けていたら真希と理香子は退屈していたかもしれない。
これから恋愛工学を習おうとしている非モテ男性がぜひ覚えておかなければならないこと。
アポの時、男性と女性が話す割合は基本的に2:8か1:9でいい。
とにかく相手の話をフンフンと笑顔で聞くことに終始することを忘れないようにしよう。自分のことは聞かれたらさらっと答えるくらいでちょうどいい。
永沢さんが宣言通り20分でこの4人の飲み会を終えたことで、タイムコンストレイントメソッドの威力が改めて炸裂した。
理香子が名残惜しそうにしていたのが動かぬ証拠だ。
わたなべが連絡先交換を打診したが、もしかしたら一番喜んでいたのは理香子と真希なのかもしれない。
恋愛工学において、まずは試行回数を増やすことが至上命題とされている。その試行回数を増やすには、このタイムコンストレイントメソッドは強力にワークするので、恋愛工学学習者は常に頭に入れておいて、いつでも使用できるようにしておくべきだろう。
次回へ続く
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