【恋愛工学とは何か】ぼくは愛を証明しようと思う 徹底解説 その25
前回まで
銀座の300円バーを目指しながらストナンを開始したわたなべと永沢。初めこそ緊張して地蔵してしまったわたなべだが、恋愛工学の数々のテクニックを駆使しながら次第に声を掛けられるようになってきた。そしてついに永沢のアシストの元、初めてナンパで女性から連絡先を交換することに成功したわたなべであった。
恋愛工学 ぼく愛 徹底解説 その25
ストナンをしながら、数寄屋橋交差点に差し掛かり、ソニービルの前まできたわたなべと永沢。
永沢はわたなべにストナンのオープナーについて、映画マディソン郡の橋のクリント・イーストウッドを例に出しながら説明を始めた。
ストナンのオープナーには2種類に分けられる。間接法と直接法である。
間接法は、道を聞いたり、こちらの性的な意図を出さずに別件で女性に話しかける方法。
直接法は、『可愛いね』のように最初から男女の仲になる意図があることを示して声を掛ける方法。
間接法の方は比較的会話がオープンしやすいが、そこから連絡先を聞いたり男女の仲になるのは難しくなる。
反対に、直接法は会話をオープンさせるのは難しく無視される確率も高いが、一度オープンしてしまえば最後まで行ける見込みはかなりある。
道を聞くなどの間接法で一旦声を掛けて、別れた後に追いかけて行って「実はすごいタイプです。」と再度声を掛ける。これは一見ワークしそうだが、恋愛工学の観点からは永沢はあまりオススメでないと言う。
「それってうまく行きそうじゃないですか?」
「だめだ」
「なぜですか?」
「人の善意につけ込むやり方だからだ」
つまり、道聞きオープナーなどの間接法に関しては、本当に道が分からなかったり、目的地を見失ったりした場合にのみ使用する約束をしてくれと永沢は続ける。
本当に道が分からないときに自然に声を掛けることができることを十分理解した上で、このオープナーを使うことをわたなべは永沢に約束したのだった。
恋愛工学生の視点
ストナンのオープナーの属性に関しての説明シーンであった。
恋愛工学において、モテの方程式であるスタティスティカルアービトラージ(モテ = ヒットレシオ × 試行回数 )に基づいて女性を攻略することが大前提となる。
試行回数を増やす方法の一つとして、恋愛工学ではストナンを推奨しているのだが、なかなか街を歩いている見ず知らずの女性にどうやって声をかければいいのかが分からない人も多い。
確かに永沢さんの言うように、間接法は一見道に迷って困っている人を装って声をかけるため、親切心から女性は話を聞いてくれるかもしれない。だが、そうやって間接的に声をかけるのは男の自信のなさの表れなのだ。
まさに「人の善意につけ込むやり方」なので、恋愛工学として推奨しないのも頷ける。
理想は、直接法で自然に女性に声を掛けて、会った瞬間から女性を魅了できるほどの男性になることだ。
それを実現するために恋愛工学が存在すると言っても過言ではないだろう。
ヒットレシオが高い男性は、ストナンをする時も間接法に頼らずに直接法でどんどん女性に声をかけるのだ。永沢さんのように。
恋愛工学の深い部分もだんだんと理解してきたわたなべ。出会いのトライアスロンはまだまだ続くのであった。
次回へ続く
この記事へのコメントはありません。