【恋愛工学とは何か】ぼくは愛を証明しようと思う 徹底解説 その36
前回まで
カフェで「上の中」の女の連絡先をゲットした永沢。それを目の当たりにしたわたなべと永沢のハイタッチが店内に鳴り響く。出会いのトライアスロンの締めくくりとして、二人はクラブへ向かうのであった。
恋愛工学 ぼく愛 徹底解説 その36
クラブに到着した永沢とわたなべ。
入り口で入場料を支払い、爆音のするフロア内へと足を向ける。
大声で話さないと会話が成立しないほどの音響の中、ふたりはジントニックで乾杯する。
すかさず永沢が近くにいた女に話しかける。
「そのネイルどうしたの?かわいいね」
「ありがとう!」
「それって、本物の爪?」
「これは付け爪よ」
「なんだ、本物じゃないんだ」
「その長くてきれいな髪の毛も、やっぱりかつら?」
「これは本物よ。本物に決まってるじゃない。私はモデルの仕事もちょっとやってるんだから」
「あ〜、手のモデル?付け爪の宣伝の」
「ちがうよ。ちゃんとした読者モデルだよ。有名なファッション誌に載ったこともあるんだよ」
「ふーん」
永沢はなぜかきれいな女に失礼なことを言い続けた。これも恋愛工学なのか?
わたなべもすかさずもう一人の女に話しかける。
いつの間にかさっきのきれいな女と仲良くなっている永沢がテキーラを4杯持ってきて、そのまま4人で乾杯した。
すると、わたなべと話していた女に永沢が心の中の数字を当てようと提案する。
女の目をじっと見て、「7だろ?」と永沢。
なんでわかったの?と女は不思議がる。さらに永沢と女たちが楽しそうに話す。
少し話をして、
「俺たち、ちょっと友達を捜しに行かないといけないんだけど」とタイムコンストレイントメソッドを繰り出す。相変わらず恋愛工学に忠実だ。
こうして、二人のモデルの女と連絡先を交換する永沢とわたなべであった。
恋愛工学生の視点
出会いのトライアスロンのメインイベントである、クラブ。ここは男女が楽しみながら出会いを探すうってつけの場所なのだが、人生でクラブ2回目のわたなべは戸惑う。
しかしながら、クラブよりもストリートでナンパする方がよっぽど難しいはずだ。
永沢さんに1日を通して恋愛工学を教え込まれたわたなべにとって、もしかしたらすぐに会話がオープンするクラブの方が戦いやすいのかもしれない。
クラブでの戦略は、とにかくノリ。音響も大きいため、蚊の鳴くような声で話していたら女からすればつまらない男、弱い男とあっさり足切りされてしまう。
恋愛工学において、楽しみ方さえ間違えなければナンパスポットと呼ばれる場所よりも、夜のクラブの方が女と出会える確率は高いだろう。
永沢さんの「数字当てルーティン」は相変わらずの正答率。正直な話、筆者はいまだにこの「数字当てルーティン」で「7」を当てたことがない。
だが、肝は数字を当てることではなくて(もちろん「7」と言い当てられた方がその後の女の喰いつきは違ってくるが)、女の目を見て堂々と「数字を当ててやろう」と言えるマインドなのだろう。
女の存在にビビっている非モテたちは、ユーモアたっぷりに数字当てルーティンなど繰り出すことはできない。ましてや、永沢さんのようにクラブでもどこでも女をディスることなんて出来やしない。さすがだと言わざるを得ない。
恋愛工学のこうした細かい一つ一つのテクニックを紐解いていくだけでも、恋愛工学の奥深さがわかってくる。
以降の永沢さんとわたなべの物語は、
原作をぜひとも読み進めてその続きを確認してほしいと思います。
きっと、
恋愛工学の本質が理解できると思います。
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