【恋愛工学とは何か】ぼくは愛を証明しようと思う 徹底解説 その9
前回まで
クリスマスに麻衣子とのデートにこぎつけたわたなべ。だが、その甲斐も虚しく、30万円のバッグだけ渡しただけで、麻衣子とのデートは終わってしまった。麻衣子と泊るつもりだったホテルで、わたなべは彼女の留守電にメッセージを残す。果たして麻衣子からの返事はあるのか・・・。
恋愛工学 ぼく愛 徹底考察 その9
麻衣子からの連絡は結局ないまま、1ヶ月が過ぎ去る。年末年始は仕事をこなすわたなべ。
たまに麻衣子に連絡を取ろうと試みるが、彼女からの返信は一向にない。どうやら完全に振られたようだ。
それからのわたなべの生活は荒んでいく。
毎朝起きて仕事場に行き、ランチは寂しく一人で食べる。
夜には特にこれといった予定もないので、DVDを見たり読書をしたり、SNSをしたり、無料動画でおナニーしたりする生活の繰り返しとなった。
この文章を見れば、わたなべの生活がどんなものなのかがすぐに理解できるだろう。
特許事務所では、誰もやりたがらないような書類仕事を朝から晩までこなす。その対価として得られた給料は、家賃に消え、食費に消え、光熱費に消え、すこしばかりの衣服を買った。それでも残った分は、一日に何本もペニスを咥える風俗嬢たちに飲み込まれていった。
僕は誰からも愛されることもなく、ひとりで生きて、そして、死んでいくのかもしれない。そう思うと心底恐ろしくなった。
ネットの世界ではモテない男のことを「非モテ」、または「非リア」という。
「非リア」とは、リアルな世界(現実の世界)において友達も恋人もいないような男を指す。その反対語は「リア充」だ。リアルな世界(現実の世界)が充実しているから「リア充」。
非モテの人間は必然的に非リア。非リアと非モテは切っても切れない関係なのだ。
そんな生活を無機質に送っていると、いつの間にか麻衣子はわたなべの人生から完全にいなくなっていたことに気がつく。
LINEがブロックされているか調べる方法を、わたなべはわざわざネットで調べてみる。
実際に試してみたら、案の定わたなべは麻衣子からブロックされていた。
こうして一つの恋愛が終わった。
恋愛工学生からの視点
非モテの男が唯一の彼女を失った時、それはこの世の終わりのような感覚に襲われる。
周りから見れば、別にどうってことはない、一つのカップルが破局しただけだ、と軽く考えるが、非モテはそうではない。
運よくセックスにありつけていたのが、急に手のひらから消えてしまう。それを再び手に入れる方法を非モテは知らないのだ。
だからこそ、それ(セックスさせてくれる女性の存在)が消えそうになると、男は冷静さを失いキモい行動に出る。
わたなべがひとりでホテルにいる時、映画に触発されて麻衣子に留守番電話にメッセージを残した件が最たる例だろう。
残念ながら、麻衣子を含め女性はセックス不足が露呈して自分にすがるようにもがく男性を心底嫌う。
遺伝子的にも、「他にセックスする女性がいない非モテの遺伝子」であることを男自身が女性にもうアピールしているようなもの。
ビジュアル的にも、本能的にも、女性たちはその非モテ男を生理的に嫌うだろう。
恋愛工学の知見としては、非モテ状態に陥った時の対処法として
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ことが挙げられる。
まずはセックス不足の状態を解消することが一番の非モテ解消方法なんだ。
それができたら苦労はしないと非モテ男性はいうだろう。
それを可能にしてくれるのが恋愛工学なのだ。
今後恋愛工学によって、この荒んだ生活を送っているわたなべがどのように変化していくのかが見ものである。
次回へ続く